ロッキンアクション修復作戦

ロッキンアクションには、可動、工程などに様々な工夫が込められている素晴らしいフィギュアですが、
発売から年月の経った今、実はそのうちの一つが思わぬ問題の引き金となっているのです。



いかなる工夫をもってしても、
この世のあまねく全ては時の流れには勝てません。
永遠に朽ちない物など、存在しません。
故に、

人は、直す術を持たねばならないのです。





とりあえずまあ、大袈裟な前置きはさておき

ロッキンのヒジ、ヒザ関節の内部パーツは、塗料の溶剤、PVCの可塑剤、
内側から常に掛かるテンションという恐怖の三連コンボに晒されています。
パッケージに後生大事にしまい込まれている物は、特に前者二要素によるダメージが濃いようで、
結構な確立で駄目になっているそうです。
現に僕の場合も、確認した時点で既にヒビが入っる部分が相当箇所ありました。

いずれ、ほぼ全てを直す必要があるでしょうorz


その一方で、いじくり用に常時出してあった二体は、以前に片方の左ヒザが割れたのみ、
明らかな差が出てますね。
ロッキンには、常に遊んでやる愛が必要という事でしょうか…



…何はともあれ、以下に修復手順を記しますので、
参考してもらえれば幸いです。



修復に使うので破片はきちんと全て回収しましょう。
無くすと大変です。

既に破棄してしまったという場合は、ABS製パーツのランナーや、
ランナータグを積層して整形していくしか無いでしょうね…
バンダイ食玩のミニプラなんかは割としっかりしてるし、
色んな成型色があるので、見繕ってみるのもいいかもしれません。

とりあえず今回は、ある場合の修復方法という事で…

まずはヒジ、ヒザ部分に組み込まれた
軸を取り出します。
暖めて柔らかくしましょう。
ドライヤーでもいいかもしれませんが、
とりあえずお湯で。

暖めれば、中央の軸も抜けます。
これくらいまでねじ開けても大丈夫です。

小さいので無くさないように気を付けましょう。

そして、関節パーツの円盤状部分を
可能な限り元通りに貼り合わせます。
どうしても出来たスキマには、
ノズルで流し込みタイプを注ぎましょう。
とにかくガッチリ一体化させる事です。
盛り上がった部分は、硬化後に
ナイフやヤスリで削いでおきましょう。

次に軸、
このパーツからかかるテンションが破損の大いなる原因。
軸の中心部分は六角形になっていて、
角を押し当てる事で円盤状パーツの回転に
渋みを与えているのですが、
これをそのままにしておくと、押し込んだ際に
円盤の接着部分があっさり逝きます。
角の先端を少しだけそぎ落とし、
テンションがかからないようにします。

はめ込むとユルユルなので、
この2パーツを接着して一体化させます。
流し込みタイプを使ってで、ガッチリくっつけてください。
ここでガッチリ付けておかないと、関節の強度が確保できません。
なおその際、軸が円盤の面に対して垂直になるようにしましょう。

結構多めの瞬間接着剤を盛るので、
瞬間接着剤硬化スプレーを使った方がいいかもしれません、
ただし吹きすぎると、これまたABSが侵されて
破損の原因になってしまいます。
遠間から1回、軽く吹きかける程度がいいでしょう。

で、それを脚に戻して完了です。
セットする際には、やはり暖めるのを忘れずに。
書かなくても大丈夫とは思いますけど、
脚関節円盤はストッパーで前後ありますので、
間違えて前後逆に付けないようにしましょう


これで下半身完成。
要するに、本来、軸と円盤の接触によるテンションで保持されていた関節を、
円盤パーツと軸部分を一体化させ、
合体したパーツとPVCの接触による摩擦で保持するように変更したんですね。
ちょっと関節硬くなりますが、可動は問題無く復活。

腕も同様にやっていきましょう。
パーツが小さいので、ヒザよりちょっと面倒です。

どうせ手を加えるなら、ついでに肩可動範囲拡張
やっとくといいかもしれません。




















式、



了!!



昨今のアクションフィギュアにも負けない可動を誇る、伝説のロックマンフィギュア。
破損した際には皆さんも頑張って直してみて下さい。



直ったからって調子に乗り、武装神姫・飯田さんと共に
待ちガイルに突撃するアクアカスタム。
(3秒後、まとめてサマソで撃墜)


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